SaaS事業者B社 様(社名非公開)
SaaS事業者B社様は、自社プロダクトの仕様書・運用手順書・サポート対応ログ等が、Confluence、Notion、Google Drive、社内Wiki、Slack履歴と複数のサービスに散在していました。とくにカスタマーサポート部門では、問い合わせを受けてから過去事例や仕様情報を探すのに毎回10〜20分を要しており、新入社員のオンボーディング、深夜帯の障害対応など、ナレッジへのアクセス効率が業務スピードのボトルネックになっていました。
社内にはAI活用に前向きなエンジニア組織があり、Amazon Bedrock を用いた PoC を自前で着手されていたものの、本番運用に耐える品質と運用設計に時間を取られ、なかなか組織展開に至っていない状況でした。「短期間で全社員が使える品質まで一気に引き上げたい」というご要件で、DYCにお声がけいただきました。
DYCの「生成AI総合支援サービス」のテンプレートを起点に、Amazon Bedrock(Claude モデル)と Knowledge Bases for Amazon Bedrock を組み合わせた RAG 構成を採用しました。PoC開始から本番展開まで8週間という短納期に対応するため、PoCで用いるコンポーネントを「そのまま本番に持ち上げる」前提で初週から設計を開始。各SaaSからのデータ取り込みは初期段階ではバッチ同期とし、将来的な準リアルタイム化を見据えた拡張性を持たせました。
Amazon Bedrock(Claude 3.5 Sonnet)+ Knowledge Bases for Amazon Bedrock + OpenSearch Serverless の構成で、社内ドキュメントをベクトル化して横断検索可能にしました。
Confluence / Notion / Google Drive / 社内Wiki から S3 経由でドキュメントを同期。アクセス権限を維持したまま検索結果に反映させる仕組みを構築しました。
日常業務で最も利用される Slack 上で回答できるボットを実装。スレッド形式で根拠ドキュメントへのリンクを併記し、ハルシネーション抑制と検証性を両立しました。
想定質問100件を準備して回答精度を継続評価する仕組みを構築。プロンプト改善のサイクルと、利用ログによる学習・改善体制を運用に組み込みました。
PoC開始から8週間で全社員向けの本番運用を開始しました。カスタマーサポート部門での回答までの平均時間は約65%短縮し、社内アンケートでは「業務スピードが上がった」と回答した社員が9割を超える結果に。社内のAI活用機運も高まり、現在はサポート用途以外(営業提案資料の検索、エンジニアの技術調査支援)への展開を検討中です。
生成AIの社内活用は、私たち自身も技術的な選択肢の広さに迷い、なかなかPoCの先に進めずにいました。DYCさんは「使われる仕組みにするには何が必要か」という観点で、技術選定だけでなく、運用設計・評価方法・社内展開の進め方までセットでご提案くださいました。完成したものをただ渡すのではなく、私たちのエンジニアと一緒に手を動かし、引き継ぎ後の改善まで見据えてくださったことに感謝しています。短期間で実用品質まで到達できたのは、伴走の質によるところが大きかったと感じています。
お客様の状況をお聞かせいただければ、本事例での経験を活かして最適なご提案をいたします。初回ご相談は無料です。